有馬朗人先生 お別れ会が開催されました
追悼 有馬朗人前会長
当協議会が「俳句をユネスコへ」を合言葉に、平成29年、俳句のユネスコ無形文化遺産への登録を目指して団結して立ち上がり、ここまで歩んでこられたのは、有馬前会長の大変なご尽力によるものです。
平成29年1月26日に行われた(公社)日本記者クラブ主催の記者会見で、有馬前会長が述べられた、俳句のユネスコ無形文化遺産登録への思いをご紹介します。
「なぜ俳句をユネスコ無形文化遺産にしたいか、私が考えていることは、三つあります。
第一に短いということ。世界の定型詩の中で五・七・五という一番短い詩形であることです。
第二に、自然を中心に、自然の素晴らしさ、偉大さ、ときには怖さと共生する人間の生活を詠む文学であるということです。自然を愛好することにより、自然を大切にする気持ちが生まれる、ひいてはそれが地球の温暖化を防ぐのに大変重要な役割を演ずるだろうと考えます。
そして第三に、短いから言語が違っても、世界中の人が辞書さえあれば簡単に分かり合い、理解し合える文学であること。この俳句を、日本では極めて多くの人々が作り、また他の人の作品を読んだりしています。
俳句の影響で、世界的に三行詩が増えていますけれども短いが故に、今まで詩を作らなかった人も含めて、俳句への関心が世界中に広まっています。俳句の描く世界に共感する人々が増えることにより、お互いに、それぞれの民族の違いを尊重し理解し合い俳句によって意思疎通が出来るのです。そしてやがてはその気持ちが、世界の平和に繋がることを願って、俳句のユネスコ登録推進運動を進めている次第です。」
有馬朗人先生への追悼メッセージ
「物理学者・教育者そして俳人として数々の輝かしいご功績を偲び、謹んでご冥福をお祈りいたします。」
俳句ユネスコ登録推進協議会 副会長(6名)
現代俳句協会会長 中村和弘
日本伝統俳句協会会長 稲畑汀子
俳人協会会長 大串 章
国際俳句交流協会会長 永田龍太郎
東京都荒川区長 西川太一郎
三重県伊賀市長 岡本 栄
- 「ご冥福を心よりお祈り申し上げます。俳句は、自然と共生し、身近なものに心を動かす日本人の感性と美意識を体現するものであり、人類が保全すべき文化的価値を有するものであります。有馬先生の志を引き継ぎ、これからも努力をしていく所存です。」
当協議会議員連盟会長 衆議院議員 岸田文雄
- 「これからも有馬先生のご遺志をしっかりと受け止めて、ユネスコへの登録に向けて、俳句への関心・理解を我が国のみならず世界中に広げていけるよう、俳句関係者の皆様方と共に取り組んで参りたいと考えております。」
当協議会議員連盟事務局長 衆議院議員 盛山正仁